知人の女性の話である
彼女は50代後半
仕事をしていて元気な人だ
ある日、子供達のために
500㎖のジュースを3本買い
バスに乗った。
出発直前だったので
バスは混んでいて
椅子の前に立った
肩にバック、手には買い物袋
すると前に座っていた
女子高生が『座りますか』と
声をかけてくれた
一瞬ためらったあと
『ありがとう』と言って座った。
その一瞬の間を感じて
その女子高生が大きな声で
『だって、重そうだったもん』と叫んだ。
女子高生は、そのためらいの
気持ちを察してくれたのだ
年寄りだから
譲ったのではないと
宣言してくれたのだ
彼女はその瞬間、
その子を
抱きしめてやりたいくらい
感動したと言っていた
これが気が利くということである。