今月は、よく読みました。ベストは、深夜特急とくらまし屋家業。
侠飯も意外に面白く、また、運のよくなる方法も影響されました。
2月の読書メーター
読んだ本の数:13
読んだページ数:3863
ナイス数:78
くらまし屋稼業 (時代小説文庫)の感想
江戸の夜逃げ屋の話。こんな設定で、どのような話が展開するか。シリーズ物になるのかと思っていたら、すぐに引き込まれてしまった。平九郎と仲間たちの活躍。ちょっとした謎解きや人情話も織り交ぜて、さすが、読ませる。相手の太刀筋を記憶してその場ですぐに使えるという荒唐無稽の設定だが、ワクワクさせられた。続きも読まなくては
読了日:02月29日 著者:今村翔吾
努力不要論――脳科学が解く! 「がんばってるのに報われない」と思ったら読む本の感想
まさに自分に言われているような言葉。日本人の典型、こんなに頑張っているんだから、報われると信じていること。また俺は努力しているんだ見せびらかすこと。そして、自分を追い込んでいる。そうなんだよね、努力をしない努力をすべきである。まあ内容のなかでも、なんか納得できないものもあるけど、影響されそうな本である。
読了日:02月26日 著者:中野信子
深夜特急4ーシルクロードー〈文字拡大増補新版〉 (新潮文庫)の感想
1,2巻では、旅の体験が熱病のように語られてきたが、インドを経て、自分の内面や人々の暮らしを冷静な目で追っていくなかで、心情は哲学的になってくる、あるいは文学的か。オンボロバスに乗る色々な国の人々のなかに奇妙な連帯感が生まれる。これは、山ヤが山仲間と山中生活を続けていくと絆が生まれる事と同じだ。一人日本を離れて日数が経つと日本語が恋しくなるんだね。
読了日:02月25日 著者:沢木 耕太郎
侠飯 (文春文庫 ふ 35-2)の感想
題名に牽かれて手に取る。何だろう、やくざが料理の腕を競うのかなって思ったりして。最初、話しは穏やかに進む。しかし、急展開で弾丸飛び交う抗争のなかに巻き込まれやくざとおぼしき男に家に乗り込まれる。そこから、妙に料理に詳しく上手な男の侠飯の登場。出てくる料理と蘊蓄に思わず食べたくなってしまう。土曜日の昼食にも影響したほどである。最後は、爽やかに納得して終わった。読了感もよろしい
読了日:02月21日 著者:福澤 徹三
世の中の運がよくなる方法を試してみた (運を引き寄せる実験)の感想
この手の『運』に関する本も色々読んできた。でも、ここまで実践していて自信をもって書いている人も珍しい。だから 実行できるものをして行こうと思った。財布も今は、なぜか一番悪いとされる赤を使っている。だからお金がたまらないのか。さっそく、黄色の長財布を購入し、トイレ掃除も実践しようやはり、身の周りを整理できる人が『運』のいい人なのだろう。
読了日:02月20日 著者:櫻庭露樹
深夜特急3ーインド・ネパールー〈文字拡大増補新版〉 (新潮文庫)の感想
今度は、インド、ネパール編だ。前2作のような熱にうなされるようなドキドキが無い代わりに、インドの庶民の生活が垣間見ることができる。社会にはびこったカースト制。ガンジス川で行われる、生と死の儀式。生々しいが実に淡々とした語り口が胸に迫る。私も旅ブログを書いているが、やはりバックパッカーのように深く語ることができない。もっと若ければ一人で出かけたくなったろう。
読了日:02月18日 著者:沢木 耕太郎
蒼龍 (文春文庫)の感想
江戸の人情話。落語で江戸話を聞くのもいいが、著者の語り口で江戸の情緒が再現される。そして、その経験から江戸時代の不条理を通して、現代にも通じるところがあることを示している。それぞれの話ごとに、絶望や希望、努力といったものがさりげなく織り込まれている。そして最後を爽やかに終わらせるところも引きつけられた。
読了日:02月17日 著者:山本 一力
トッカン the3rd おばけなんてないさ (ハヤカワ文庫JA)の感想
さすがに3作目となるとどうなるのかと思っていたら、前2作よりも、テーマが深くなっている。職務としての徴税官の葛藤。しかしキャラクターとして好きな鏡があんまり登場してこなかった。彼の過去が涙をそそる。それにしてもグー子が宙を飛んだシーンは思わず笑ってしまった。グー子が成長していく姿をもっと見てみたくなった。
読了日:02月16日 著者:高殿 円
心が老いない生き方 - 年齢呪縛をふりほどけ! - (ワニブックスPLUS新書)の感想
著者の本は、何冊か読んだが、毎回似たような内容でも読んでしまう。高年齢者専門の精神科医の膨大な例の中で感じたことは、説得力がある。年齢を気にするな、生きたいように生きろ。しかし、健康な時はできるが、病気や悩みを抱えるとなかなか前向きになれないのも事実。ただ、がむしゃらに仕事をしてきたが、そろそろ肩の力を抜いて生きてもいいのかなと思わせる。
読了日:02月14日 著者:和田 秀樹
処断 潜入捜査 〈新装版〉 (実業之日本社文庫)の感想
シリーズ3作目。今回は密漁の話。相変わらず、佐伯の暴れぶりでスカッとする。自分にもこんな力があればたのしいだろうなと思ってしまう。悪いやつを徹底的に潰す,男のロマンだな。暴力反対とか言うけど小説の中では自由にやらせてやってください。それとは別に白石がどんなに美しいのか気になってしまう。やっぱり美女は必須である。
読了日:02月13日 著者:今野 敏
確証 (双葉文庫)の感想
著者は、『潜入捜査』シリーズで好きになった。とかく犯罪物は殺人などの派手な物が多いが、今回は捜査3課の話、捜査1課との確執や魅力的な田端課長など、とりまく人物が魅力的。主人公の萩尾と女性部下武田との掛けあいも面白い。淡々と流れる文章が、現実感を帯びる。謎解きの要素もあり、このシリーズもまた楽しみになってきた。
読了日:02月12日 著者:今野 敏
上流階級 富久丸(ふくまる)百貨店外商部の感想
お仕事小説。大好きな部門である。これは、百貨店の外商の話。登場人物のキャラが独特で面白い。単なる成功物語ではなく,顧客の人生を語る。少々長いかなと思えるが、しっかりとした小説になっている。自分も営業職を長く経験しているが、顧客との距離感については、いつも考えさせられる。シリーズ化されているので、次回作も読んでみようかと思った。
読了日:02月08日 著者:高殿 円
無敵の思考 (だいわ文庫)の感想
何かと話題を提供する著者。上から目線というか斜めからかな。この言い方だと敵が多い。だからフランスに逃げているのは正解。さすがに追っかけられないもんね。まあ、時代を変えるのは生意気なヤツだろう。生きる手段さえ確保できれば、今はネットで自由に言えるから、彼のような人でも存在できる時代なんだね。まさしくネット時代の申し子。
読了日:02月04日 著者:ひろゆき
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