多趣味の扉

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素人のプロ添乗員 断らない仲居さん編

一流旅館は違う

かなり前の添乗で、能登のK屋とホテルHと

その当時旅館ランク日本1,2を巡るツアー

があった。

そのころのK屋は、高級旅館で団体様も

あまり受け付けていなかった。なにしろ値段

が高かったからだ。

そのときのツアーは、たしか2泊3日で一人

30万円。団体の国内旅行では考えられない

料金であった。でも富裕層の客が申し込んで

すぐに一杯になった。

バスも豪華、食事もすごい。行く先々で蟹

ざんまい。名物料理盛りだくさん。

K屋での宴会もすごい種類の料理が並んだ。

そのうちのお客さんが、仲居さんに言った。

このK屋の名前の入ったお膳やとっくりを

売ってくれないかと。その部屋専属の仲居は

悲しい顔して申し訳ありません。

これだけはお譲りすることができませんと

言った。そのお客もだめもとで言ったので

別に気にとめる様子はなかった。あとから

その客に聞いたのだが、部屋に戻ると袋に

お膳一式がおいたあったそうだ。

さすが断らないK屋仲居。

確かに宴会の場でその人だけにあげると

全員がほしくて言い出してしまう。

お客様の要望には答えたいという配慮で

あった。