親戚で空調の会社経営する人がいた
最初はその会社の経理の手伝いを
していたが、
そのうちに、下職の板金職人の
手伝いする事になった。
その頃は、ビルなどで空調設備が
始まったばかりであった。
大きな空調設備の中に入って、
ダクトに板金を巻き付ける作業が
主な仕事である。
板金を運び、巻き付けているところを
押さえたり本当に簡単な仕事だが、
一人ですると大変だが二人ですると
より早く、確実にできるのだ。
新宿の高層ビルにもいったし、
航空関係の極秘のビルの中も施工した。
そのときは、機密の場所を通過するとき
目隠して案内された。
確かに表からは何の変哲もない
窓のない普通のビルだが、
地下にはすごい機械があるらしい。
親方と二人でトラックにのって
いろんな現場に行った。
都内、埼玉、神奈川、千葉
時には3時間以上の時間をかけて行き
1時間の作業を終えて帰ってくるという。
効率の悪い現場もあったが、
それでも工事代は良かったらしい。
親方も好い人で、仲良しだった。
学業と部活とバイトの両立ができず
泣く泣くやめることになった
